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理想的な咬み合わせとは

歯並びや咬み合わせは、呼吸、咀嚼、発音などの生命維持の基本にかかわる大切な体の一部です。長い生涯を通して健康的に維持するために、審美的な面だけではなく、機能においても優れた状態に整えなければなりません。

正確に咬み合うためには・・・

歯の大きさと並ぶ位置が重要です。

上の歯は下の歯を外側から覆うように咬み合うために、下の歯よりも大きく作られています。上下の歯には、正しく咬み合うための大きさの比率があるのです。天然歯(自然の歯)の場合、比率はほとんど合っていますから、問題なく咬み合わせを作ることができます。しかし、1本だけ小さい歯がある、冠を被せてある歯がある、抜歯部位が特別などの場合には比率が変わることがあります。その場合には、重なりやすき間、咬み合わせの深さなどに支障を来すことがありますので、あらかじめ対処法を考えておかなければなりません。

歯の並ぶ位置で大切なのは上下の6歳臼歯の咬み合う位置が正しいかどうかということです。左右の6歳臼歯が正しく咬み合って( I 級関係といいます)そこから順番に上下の山(咬頭)と谷(歯と歯の間)が歯車のように咬み合う状態が好ましいといえるでしょう。(その状態を1歯対2歯の関係といいます)その結果、前歯の中心もピッタリ合うことになります。咬み合わせの深さは、前歯部で上の歯が下の歯を2~3ミリ程度覆う位置が好ましく、それらの条件の整った咬み合わせが理想的な咬み合わせといえます。その状態が歯を優しく守りながら正しく咬める状態なのです。

歯の大きさに問題がなくても、この6歳臼歯の関係がズレていると、次からの山と谷の関係は崩れていきます。つまり、山と山、咬頭と咬頭がぶつかり、次第に咬合は不安定となるのです。

典型的な不正咬合の治療前後の口腔内写真を並べてみました。不正咬合の種類により問題部分は異なります。しかし、治療後の歯並びはいかがでしょう?皆、同じように整ったきれいな形に並んでいませんか?
矯正歯科治療で様々な問題をクリアした歯並び、咬み合わせは基本的な一つのパターンに沿ってできあがるものなのです。そのために治療後の写真ではどの症例も同じように並んで咬み合って見えるのです。

※不正咬合は顎の骨の大きさや位置に問題がある場合、歯の大きさや数に問題がある場合、その他の特殊なパターンも数多くあり、状態は様々ですが、1歯対2歯の関係を基本に、歯や歯周組織に負担がかからないよう個々に解決策を見いだして治療を行なっていきます。

重なり合いでこぼこしている症例(叢生)

叢生 治療前 右側

叢生 治療前 正面

叢生 治療前 左側

叢生 治療後 右側

叢生 治療後 正面

叢生 治療後 左側

※治療結果には個人差があります。

歯と顎の大きさの調和がとれないときにでこぼこに重なり合うことがあります。その状態を叢生といいます。

治療前 6歳臼歯の関係は正しいようです。しかし、顎と歯の大きさのバランスがとれていないないために激しい叢生(でこぼこ)になっており、正中(上下歯列の真ん中のライン)もずれています。
抜歯部位 歯式
上顎左右第一小臼歯
下顎左右第一小臼歯の4本抜歯
治療後 1歯対2歯の関係もできあがり、正中も上下で一致しました。良好な咬合関係が得られました。

上の歯が出ている症例(上顎前突・上突咬合)

上顎前突 治療前 右側

上顎前突 治療前 正面

上顎前突 治療前 左側

上顎前突 治療後 右側

上顎前突 治療後 正面

上顎前突 治療後 左側

※治療結果には個人差があります。

上顎の発育がよく、上顎が頭や下顎に対して前方位にある場合と、顎の発育は普通で歯列だけが出ている場合、その両方のタイプがあります。また、下顎の発達の悪い場合にもこのような状態になります。

治療前 上顎前歯の前突の著しい症例。
下顎前歯が上顎前歯の舌側に咬み込んでいます。
6歳臼歯の関係は正しいですが、上顎前歯が強く前傾しており、上下前歯の位置はよくありません。
1歯対2歯の関係は大きく崩れています。
抜歯部位 歯式
上顎左右第一小臼歯
下顎左右第一小臼歯の4本抜歯
治療後 前突していた前歯も後退し、深く舌側に咬み込んでいた下顎前歯部の咬み合わせも解消されました。1歯対2歯の関係もできあがり、良好な咬合関係が得られました。

下の歯が出ている症例(下顎前突・下突咬合・反対咬合)

下顎前突 治療前 右側

下顎前突 治療前 正面

下顎前突 治療前 左側

下顎前突 治療後 右側

下顎前突 治療後 正面

下顎前突 治療後 左側

※治療結果には個人差があります。

下顎の発育がよく、下顎が頭や上顎に対して前方位にある場合と、顎の発育は普通で歯列だけが出ている場合とその両方のタイプがあります。また、上顎の発達の悪い場合にもこのような状態になります。

治療前 下顎の前歯が上顎の前歯より前にきています。右側では下顎の6歳臼歯が上顎より前にきています。顎と歯の大きさのバランスもとれていないため、叢生もわずかながら認められます。上下の正中も左側にずれているのがわかります。
抜歯部位 歯式
上顎左側第一小臼歯、右側第二小臼歯
下顎左右第一小臼歯の4本抜歯
治療後 反対だった前歯の咬み合わせも矯正歯科治療単独で治療することができました。大幅にずれていた6歳臼歯の位置も良好になり、そこを基準に1歯対2歯の関係でしっかりと咬合しています。左側にず れていた正中も合いました。

上下の歯が出ている症例(上下顎前突・両突歯列)

上下顎前突 治療前 右側

上下顎前突 治療前 正面

上下顎前突 治療前 右側

上下顎前突 治療後 右側

上下顎前突 治療後 正面

上下顎前突 治療後 左側

※治療結果には個人差があります。

上下前歯が前傾している、あるいは歯列全体が前方位にある状態をいいます。口元に前突感のあるのが特徴的です。

治療前 上下前歯の前傾の著しい症例です。
6歳臼歯の関係は正しいですが、顎と歯の大きさのバランスがとれていないないために1歯対2歯の関係は崩れており、正中もずれています。右下はこれから第2小臼歯が萌出を開始するところです。
抜歯部位 歯式
上顎左右第一小臼歯
下顎左右第一小臼歯の4本抜歯
治療後 1歯対2歯の関係もできあがり、正中も上下で一致しました。

上下の前歯が咬み合わない症例(開咬)

開咬 治療前 右側

開咬 治療前 正面

開咬 治療前 左側

開咬 治療後 右側

開咬 治療後 正面

開咬 治療後 左側

※治療結果には個人差があります。

奥歯を咬み合わせても、上下の前歯が咬み合わずに開いている状態をいいます。上下の歯の角度に問題があるもと、骨格的に問題のあるものがあります。

治療前 咬み合わせても奥歯しかあたらず、前歯部が咬み合わない状態です。この咬み合わせのために、顎関節にも問題を生じており、雑音や痛みの症状が出ていました。6歳臼歯の関係は正しいようですが、前歯部は咬合していないため、咬み合っている臼歯部に負担が大きくかかっていました。このような場合は、歯列全体で咬み合わせを作ることが大切です。
抜歯部位 歯式
上顎左右第一小臼歯
下顎左右第一小臼歯の4本抜歯
治療後 開いていた前歯部の空隙も閉じられ、1歯対2歯の関係でしっかりと咬合しています。問題のあった顎関節の症状も治まりました。

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